工場 M2036●江戸・明治一枚刷・一枚物●絵双六「〈春興〉手習出精双六」

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●江戸・明治一枚刷・一枚物●絵双六「〈春興〉手習出精双六」 【判型】一枚刷(一枚物)。縦500粍×横373粍。 【作者】歌川広重画。 【年代等】弘化4年1月刊。刊行者不明。 【備考】分類「一枚刷・一枚物」。寺子屋の学習内容と生活風習をテーマにしたもので、下段と上段に寺子屋生活を入れ、中段には初歩から次第に高度なものへと往来物(教科書)が配置されている。寺子屋のカリキュラムをたどる双六だが、中段中央は女子用往来物になっている。多くは男女共通の往来物である。題名の「春興」は春の楽しみであり、「出精」は精を出して励むことである「振り出し」には「寺子入いろは」とあり、寺子屋の入門風景が描かれている。羽織袴の生徒(寺子)が母に手を引かれた姿が描かれ、入門に必要な天神机をかつぎ、菓子折を持った小僧が従っている。座敷にはすでに手習いをしている子どもたちがいる。お経を広げたような折手本(絵半切りともよぶ)を持つ子もいる。「いろは」や数字など最初に習う字は、師匠みずからが折手本に書いてくれる慣わしだった。その左右には「はもん」「留られ」という罰の場面であるが、師匠の奥さまや町内老人の「あやまり役」がとりなして詫びをいい、元にもどしてもらった。二段目から往来物になり、最初の「童部子宝」は、「童部(わらんべ)の時、早く習しるべき事あり」で始まる入門書(一般的には「近道子宝」と呼ばれる)。「都路」は東海道の駅名を、「江戸方角」は江戸の町名・寺社名など地名を、「国尽」「名頭」は、国名・名前の字を扱っている。三段目の「たて文」は表状、「源氏」は五十四帖の名を織り込んだもの、「女今川」は教訓、「ちらし文」は色紙などへの散らし書き、「女国つくし」は姫君の婚礼語に国名をいれたもの。四段目にはよく知られた往来物が並んでいる。最上段の右は「褒美」で、清書草紙のできがよくて褒美をもらい、左は「席書」で大きな筆を揮っている。これで「上り」となるが、ここは学問の神様菅原道真を祭る亀戸天神であり、梅が咲きそろっている。(くもん子ども浮世絵ミュージアムHP参照)。 ★状態概ね良好。 ◎この商品はメルカリ「和本倶楽部」と個人HP「往来物倶楽部」のみで販売しているものです。それ以外のショップは全て詐欺です。ご注意ください。

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